凹みを楽しむ名刺

凹みを楽しむ名刺

箔押し印刷といえば、箔で印刷する、キラキラと輝く印刷。
箔押しは、そういった箔という美しい素材を楽しめる印刷ですが、
その一方で、印刷部の「凹み」を楽しめる印刷でもあります。

「凹み」が表現できる印刷である、箔押しや活版印刷などは、もともとは凹凸なく印刷することが美しいとされていました。
しかし、近年ではこの「凹み」の魅力が注目されてきています。
今回は、この「凹み」に焦点を当てて箔押しの魅力をご紹介したいと思います。

凹みの魅力

印刷部が凹む印刷には、どのような魅力があるのでしょうか。
まずはじめに、ぎゅっと押し込まれたその表情にあると思います。


制作事例 大阪府 C.K様
ディープマット 360kg アッシュ / 顔料白箔

紙に埋め込まれた、美しいことば。
印刷された姿も、とても美しい佇まいをしています。

箔部分の素材感のちがいと、凹んでいることによる紙の表情の変化。
そういったところが、印刷部分の存在感を演出しているのではないでしょうか。

特に空間が大きく空いた、少なめの文字数やワンポイントでの加工では、
ひっそりと、だけど確かにそこに存在している。
そんなささやかな美しさを感じます。

そして、凹んだ線というのは、「空押し」や、「白紙にパール箔または白箔」などの、色ののらない加工でも目に見える形で出ます。


制作事例 神奈川県 Y様
GAファイル 310kg ホワイト / パール箔

特にパール箔は、パール調の輝きを持った半透明な箔なので、色ののらない加工の中でも存在感が強めです。
(ちなみに、色の付いた紙にパール箔を押すと、紙の色を少し薄めたような色で輝きます。)

色をあまり乗せずに、凹みを楽しみたい。
そんな方にオススメなのが「空押し」や、「白い紙にパール箔」です。

他の箔より視認性は下がりますので、目的によっては注意が必要ですが、とても上品に仕上がります。

凹む紙と凹まない紙

凹凸を楽しめる箔押しですが、紙の種類によってはあまり凹まない紙もあります。
やわらかい+厚い(空気を含んでいる)紙ほど凹みやすく、
硬い+薄い(空気をあまり含まない)紙ほど凹みません。

厚い紙でも、硬い紙だとあまり凹みません。(例えばケンラン紙など)
薄めの紙でも、やわらかい紙はやや凹みを感じることができます。(※厚くやわらかい紙ほどではありません)

しっかり凹んだ表情を楽しみたい時には、凹みを出しやすい紙をセレクトした「凹みシリーズ」がございますので、こちらの紙の中から選んでいただければと思います。

注意事項として、圧を入れると、箔押しした部分の裏面が少し光沢を持つなど、影響が出やすくなります。
できる限り影響が少なくなるよう調整はしておりますが、どうしても出てしまうこともございますので、その点をご了承いただけますと幸いです。

→「凹みシリーズ」について詳しくはこちら

最後に

紙の表情をより豊かに見せてくれますし、触って凹凸を楽しむこともできる「凹み」。
見て楽しい、触って楽しい。そんな箔押しの魅力のひとつとなっています。

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