「白紙×同系色」の箔押し実験。
白と言ってもいろんな白があるので、話の尽きない紙ではありますが…
今回は少しだけ掘り下げてご紹介します。
紙の風合いや色味についても、個人的な見解をお話していますので、紙の質感とか色味とか知りたいよ!という方の一助にもなれればと思います。
それではご紹介…の前に、同色系箔押しの注意事項です。
読ませたい文字・見せたいデザインにはお勧めしません。
人によっては「見えない・読めない」という方もいらっしゃいます。
※同色系と言っても、薄いブラウンの紙に濃いブラウンの箔など差があるものは読めます。
写真を見ると、ベタ(■)の部分は面積が大きいため比較的目立ちますが、文字ではその印象は薄れます。
ベタ部分の印象だけ見て箔色を決めると、文字を箔押ししたときに「思ってたより薄い…」となりやすいので、文字や線で使いたい場合は、ベタ部分ではなく、下の文字部分の印象をご確認ください。
今回実験した紙と箔
紙
今回実験で使用したのは箔押しの優等生(?)の紙。
他の紙が不得意なデザインや箔でも、この紙なら綺麗に仕上がりやすいです。
ディープマット ホワイト
[質感] 紙の風合いのある、ナチュラルな質感
[カラー] あたたかみのある白
ケンラン ホワイト
[質感] さらさらと平らなボード系の固い紙
[カラー] スノーホワイト系のすっきりした白
箔
・パール箔(左) 半透明のパール調の箔
・顔料白箔(右) マットな白色の箔
・空押し* 箔を載せずに凹ますだけ。*できる紙が限られているため、上記とは別の紙で実験。
実験結果
パール箔 ★おすすめ
白い紙に加工しても若干色が濃くなるため、他の箔を使うよりも比較的見やすいです。
輝きもあるので上品な仕上がりになります。
白い紙ではなくて、濃色の紙に使用すると逆に白っぽく輝きます。(紙の色が透けます)
白い紙への加工がとてもキレイな箔です。
顔料白箔
マットな仕上がり。輝きもないので、読みにくいです。ほぼ見えません。
でも同色系好きとしては…特に若干きなりがかった色の紙「ディープマット」に合わせると、若干の紙のきなり感と、白箔のスノーホワイトの色の微妙すぎる色の違いが何とも言えない可愛さもあるのですが、写真には全く写りませんでした…。
確実に実用向きではありません。実験だからこそ気にせず楽しめるカラーかもしれないですね。
もう少し生成りがつよい「ディープマット クリーム」だと可読性が少しだけ上がり、かわいいです。↓
空押し(上記の紙では出来ません)
箔を載せずに加工。紙が凹んだ表情だけで魅せる加工です。
こちらも白箔同様に読みにくさはありますが、ナチュラルであたたかな仕上がりとなります。
ただし、加工できる紙が限られるので注意が必要です。
今回実験に使用した紙は残念ながら加工できない紙なので、加工可能な「クッション紙」にて加工いたしました。(動画最後のものです)
空押しができる白紙のご紹介
①クッション紙(厚さ 約0.6mm)
空押しできる紙では安価。紙の風合いが豊かなので、ナチュラルな仕上がりです。
白の色味…ニュートラルな白(本当にどちらかといえば黄みがあるかもしれない)
②GAファイル450kg(厚さ 約0.77mm)
厚くて紙の風合いもある紙。ちょっとお値が張りますが、とにかく厚い紙を使いたい!という方はこちらがおすすめ。
310kgの厚さのものは空押し不可。
白の色味…オフホワイト
③OKフロート(厚さ 約0.37mm)
柔らかくてナチュラル。こちらも空押しできる紙では安価な紙です。
紙の風合いは②より抑え目ですが、紙の風合いが感じられる紙。
手触りを比較すると、こちらの方がやわらかいです。紙自体も柔らかく曲がります。
特筆すべき特徴は、「空押しのために作られた紙」ということ。
なんと熱を加えると若干色が濃くなるのです。
若干でも変わるとぐっと見やすくなるのが同色系の加工。
全空押しファンにおすすめしたいですが、裏面に影響が大きく出るため、両面に加工したい場合はルールが多い紙でもあります。
片面のみに加工の場合、とてもおすすめの紙です!
厚みは①②より薄いので、しっかりした極厚な紙をご所望の方は①②のどちらかをおすすめします。(とはいえ一般的な名刺より厚みがあります)
白の色味…オフホワイト ②とほぼ同じ色です
オフホワイト系の白紙の色味について
オフホワイトっぽい色味の白紙をここで3つご紹介しましたが、その違いの話をします。
白紙ファンとしてこの色味の違いは気になるところ!
GAファイル・OKフロート 少し赤みのオフホワイト
ディープマット 黄みのオフホワイト
みたいな印象です。
GAファイルとOKフロートはほぼ同じ色です。
とはいえ紙色も製造時期によって変わるので、確実に、とは言い切れないところがあります。
光源の色や背景色、箔色の組み合わせによっても見え方は変わります。
上記の写真も、画面の設定によって色味が変わって見えるため、実物との差があります。あくまで参考までにご覧ください。
色味の確認はサンプル請求で実物を確認がおすすめです。
最後に
同色系の箔押しというか白紙の色味の話に話がシフトしてしまいました。
色味はカメラの設定や画面の設定で全く変わってしまうのが難点ですね…。
画面によって色の見え方は全く異なるものになってしまうので、ホームページで見た色はあてにしすぎず、ぜひサンプルをご請求いただき、実物のお色と質感をご確認いただくことをお勧めいたします。
白紙×パール箔のサンプルセットなどあれば絶対かわいいので欲しいです。
白い紙の色味と質感の違いを見られるし、パール箔はかわいいしで最高のセットになるはず…!
お客様の声は新商品への大きな力になりますので、何かこういうのほしいよ!というご意見がありましたら、ぜひお問合せいただけますと幸いです。