箔押しのメリット・デメリット

「箔押しが気になるけれど、実際どんな特徴があるの?」

そんな疑問を持っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
あさだ屋HPがリニューアル!ということで、初心に帰り、箔押しとはどのような特徴を持つのか。メリットとデメリットという観点から、ご紹介していきたいと思います。
箔押しを知ることで、箔押しをもっと楽しむきっかけになりましたら幸いです。

箔押しとは

まず、「箔押し」とはどのように印刷しているかを、簡単にご説明いたします。
ざっくりいうと、ハンコのような凹凸のある「版」で「箔」を転写しています。

ハンコはインクを使いますが、箔押しはインクの代わりに「箔」を使います。版は金属でできており、これを熱して、圧力をかけることで箔が転写されます。
この時かかる圧力は、驚くことに、数トンにもおよびます。

箔押し印刷は、版の精度や温度、紙・箔の種類、機械によって印刷の出方が全く違ったものになります。
そのため、デザインを綺麗に再現するには、職人の技術力が必要不可欠です。
あさだ屋では、小ロットに特化し、職人が一枚ずつ手押しで加工していく印刷技法で加工しています。これらのことが、箔押しの特徴につながっていきます。

次項より、箔押しの特徴をご紹介していきたいと思います。

 

 

箔押しの特徴

メリット

まずはメリットの観点からご紹介します。

①表情が豊か

箔押しは、印刷した部分が輝く、美しい印刷です。
「輝く」と書きましたが、輝く箔だけではなく、ツヤを抑えたマットな質感の箔もあり、多彩な印象を持たせることができます。
普通の印刷では味わえないその質感や見た目と、版を押し込む印刷ならではの凹み感。シンプルなデザインであっても、非常に豊かな表情を見せてくれます。

 

②厚さを選ばない
印刷する紙の厚さを選ばないのが箔押しの特徴。
一般的な印刷機は、厚い紙が通らないことがほとんどです。
箔押しは、上からプレスして印刷する方式なので、印刷機に通らないような厚いものにも印刷することが可能です。
例えば、1cmの厚さのものにも箔押しすることができます。とはいえ、1cmの厚さの紙というのは、そうあるものではありませんので…どんな厚さの紙でも印刷できます!と言ってしまっても良いかもしれません。
薄い紙も箔押し印刷をすることができます。ただし、箔押し印刷の凹み感を楽しめないことや、裏に影響が出ることがありますので、凹み感を楽しみたい方には少し厚めの紙がオススメです。

 

③目を引く
箔押しで印刷された印刷物はインパクト大で、注文した方ももらった方も一瞬にして目を奪われるほどです。
名刺で例えるなら、一般的な印刷で作られた名刺が多い中、紙とは違う素材が輝く箔押し名刺は特徴的なため、目に止まりやすいのです。

 

④大事にしたくなる
①でご紹介した、目を引く見た目の美しさだったり、質感だったり、佇まいだったり…。そういった形に仕上がることから、「持っていたくなる」「捨てられにくい」という性質も持っています。

 

デメリット

次に、デメリットの観点からのご紹介です。
デメリットと題してはおりますが、それがメリットでもあることもあります。詳しくは、後程ご説明するとして…。
まずは、デメリットとして挙げられる特徴から。

①高い・日数がかかる
金属の版を使うこと、必要な手数と技術、使用する紙の種類…様々なことから、料金が一般的な名刺より高くなってしまいます。また、同様の理由から、普通の印刷と比べると納期もかかってしまいます。

 

②細かい文字や図柄がつぶれやすい
印刷の特性上、小さく細かな文字や図柄はつぶれやすいです。
つぶれると言っても、読める範囲に納まることがほとんどですが、細かな部分は、くっきりと形通りに出にくくなります。

 

③ベタ(塗りつぶし)に弱い
箔押し印刷は、ベタ(塗りつぶし)がかすれることがあります。特に、細かい文字とベタが一緒にあるデザインはかすれやすいです。職人の技術で、かすれないよう調整して印刷を行っておりますが、このことからあさだ屋では、30mm×30mmを超えるベタ
は加工不可とさせていただいております。

 

④色に制限がある
箔色を豊富にご用意しておりますが、それでも選べる色に制限がございます。
また、グラデーションの出せない印刷方式でもあります。例えば通常印刷では、黒インク一つで様々な濃さのグレーも印刷できますが、箔押しでは黒箔を使用すると、黒一色での印刷となります。

などと、美しい箔押しですが、デメリットもあります。

 

★デメリットだけどメリット「これもまた味」
たとえばハンコ。ハンコで押したものって、なんだか味わいがありますよね。これって、インクが少し溜まったり、にじんだり…。そういった、デメリットとも言えるところから来ているような気がします。この記事のデメリットで紹介したもののなかには、そのような箔押しの「味わい」を出す特徴もありますね。

 

 

まとめ

箔押しとは 熱した金属ハンコで、箔を転写する印刷方式

箔押しのメリット
・表情が豊か
 →印刷部の素材感の違い・凹み
・厚さを選ばない
・目を引く
・持っていたくなる

箔押しのデメリット
・高い
・納期がかかる
・細かい文字や図柄がつぶれやすい
・ベタ(塗りつぶし)に弱い
・色に制限がある
デメリットは、箔押しの持つ味にもなる

 

最後にここで伝えたいのは、デメリットの価値について。
目に見えるメリットも魅力なのですが、デメリットに隠れたメリット、これこそ箔押しであるからこその意味を大きく含んでいるように思うのです。これを話し始めるとまた長くなってしまいますので、また別の機会に、お話できたらいいなと思います。

 

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